englishページ
瀬頭酒造酒蔵

米作りから精米まで

こだわり

良いお酒を作るには、良い原料(お米)の確保が大切になります。

その思いから、私どもは佐賀県産の米に強いこだわりを持っています。

その中でも、山田錦については、昭和63年から栽培研究会という組織を作り、山田錦の研究から始まり、社員そして地元農家の方々の協力を得ながら、お米に生産に携わっています。

その他に、私どもは、精米にも格別のこだわりがあり、我々の故郷で育てられた酒米を、原温原湿精米機を使用し、ゆっくりと丁寧に、愛情を込め、自家精米をしています。


山田錦との出会い

平成2年

山田錦栽培研究会発足

  • 昭和63年

    地元農家、五町田酒造そして瀬頭酒造の合同により、試験的に山田錦の栽培を開始。

    しかし、山田錦の特性でもある、背の高さが災いし、刈取り前にほとんどの稲が倒れ、 栽培の難しさを知る事になる。

  • 平成元年

    山田錦栽培研究会を立ち上げ、本格的な栽培を開始する。

    最初のメンバーは20名からなり、282aの作付けから始まった。

  • 平成2年

    苗の育成方法をそれまでの稚苗ではなく、ポット苗育苗法に変え山田錦の品質の向上を目指す。

    部会員も27名に増え作付面積も512aまで増える。


平成3年~現在
  • 平成3年~現在

    毎年、5月末から6月末に五町田酒造社員、瀬頭酒造社員、そして研究会員で種まき・田植えを行っている。

    9月頃になると、山田錦を生産している地域へ、視察研修に出向き、情報交換等を通して、技術向上に取り組んできた。

    現在では、猛暑や小雨等の悪条件に合っても、地元農家の努力と経験、協力、そしてポット育苗の成果により安定した高品質の山田錦を生産している。

    現在、部下員は25名で作付面積は1800aまでに増えた。


ポット苗育苗法

小さな凹みがポツポツとあるポット苗箱に種を2~3粒程蒔き、苗がしっかりと根を張った後で、専用の田植え機で田植えをします。

通常行われている、稚苗法と違い、丈夫な苗が育つため、背が高く倒伏しやすい山田錦の栽培に適しています。

その他にポット苗の田植えでは、丈夫な苗の為、苗と苗の間隔を広く取る事ができるようになり、日当たりや風通りが良くなり立派な稲が育っていきます。

その結果として出来上がったお米は整粒が多く、品質も良いものに多くなります。


自社栽培について

自社栽培について

山田錦栽培研究会では、種まきと田植えの作業については五町田酒造と瀬頭酒造が中心に行い、代掻き・水管理・稲刈り等については、研究会員の方が担当してもらっています。

そして、10aほどの自社田が弊社の敷地の周りにあり、社員自ら山田錦の栽培に従事しています。

田植えの前には、自社のトラクターで社員が丁寧に田起こし・代掻きをし、その後田植えに入ります。

山田錦は、田んぼの水管理が非常に重要で、背丈の伸び方に多大な影響を与えます。

田んぼの水量が多すぎると、背丈が伸びすぎて倒伏の危険性が高まり、反対に、水量が少なすぎると稲が弱る為、微妙な水管理の調節が必要となります。

この時期は、社員も毎日すべての田んぼの見回り、山田錦の成長を見守ります。

その後はどんどん生えてくる雑草と戦いながら稲刈りの日に備えます。

稲刈り時には自社のコンバインで社員自らが乗り、汗まみれになりながらも、見守り続けた山田錦の収穫の喜びを感じる最高の時を迎えます。


自家精米について

自家精米について

弊社で原料として利用する酒米は、すべて地元佐賀県産です。

その米を最高の状態で酒造りに生かす為に、弊社では原温原湿精米機と呼ばれる、米の持つ水分を保ちながら、低温で精米する精米機で丁寧に精米します。

通常、高精白の精米では米が高温になり、水分が抜けてどうしても砕けてしまう米があります。

しかし、原温原湿精米機ではそれが少なく無効精米歩合が少なくなります。